今回、Audreyスペシャルインタビューにご登場頂くのは「前田拳太郎」さん。
2021年6月に開催された演劇×社交ダンスの舞台「サクラガーデンの約束」で星乃あんりさんとともに主演を努め、2021年9月5日から放送が始まった「仮面ライダーリバイス」では主人公・仮面ライダーリバイ/五十嵐一輝役を演じています。
新人ながら大活躍の前田さんに、社交ダンスとの関わりをはじめ、幼少期からこれからの活動についてまで様々なお話を伺いました。
◆ はじめまして、前田拳太郎です!
小鳥翔太(以下 小鳥):本日のゲストは前田拳太郎くんにお越し頂きました。
前田拳太郎(以下 前田):皆さんはじめまして。俳優の前田拳太郎です。今日はよろしくお願いします!
小鳥:前田くんはいつも爽やかですね。前田くんには、6月26日に開催された舞台「サクラガーデンの約束」で、星乃あんりさんとともに主演ペアを演じて頂きました。その節は本当にありがとうございました。
前田:こちらこそありがとうございました。すごく良い経験をさせて頂き、本当に勉強になりました。
小鳥:さて、そんな前田くんですが、実は仮面ライダーシリーズの新作「仮面ライダーリバイス」の主人公・五十嵐一輝役を務られています。あの仮面ライダーに主演されるなんて本当にすごいですよね…!改めまして、この度はおめでとうございます。
前田:ありがとうございます!
小鳥:実は前田くん、デビュー自体はごく最近なんですよね。
前田:そうですね。LDH JAPANに所属なったと発表されたのが今年(2021年)の7月に入ってからなので、まだデビューしたばっかりなんです。
小鳥:LDH JAPANというと、EXILEさんなどが所属している大手の事務所さんですね。デビューしたばかりでこの活躍ですから、これからの活動が本当に楽しみです。
前田:はい、頑張ります!
◆ 特技の空手は日本一の実力
小鳥:ちなみに前田くんは、事務所に所属して芸能活動をする前はどのような半生を送っていたのでしょうか。
前田:僕は、幼稚園の頃から高校の部活を卒業するまではずっと空手をやっていて…というより、もはや空手しかやってなかったですね。子供の頃の思い出は空手しか思い浮かばないくらいです笑
小鳥:そんなにも空手に打ち込んでいたのですね。聞いたところによると、かなりの実力者だということなのですが。
前田:いやいや、そんなことはないのですが…。でも、中学生の時に全中(全国中学生空手道選手権大会)の「団体形」で全国優勝をすることができました。
小鳥:日本一!それは素晴らしいですね!その経験は今後の活動、特に仮面ライダーリバイスではいかんなく発揮することができそうですね。
前田:はい、初めて自分が打ち込んできた空手を活かせる機会に恵まれて、とても嬉しいです。普通は、日常生活で人を蹴ったりすることって無いじゃないですか。それが仮面ライダーではアクションシーン満載ですし、変身ポーズなどもキレが必要なので、空手をやっていて良かったなと思います。
小鳥:ちなみに、空手を始めるきっかけなどはあったのでしょうか?
前田:本当に些細なきっかけだったのですが…。幼稚園児だったある日、友達が空手の見学に行くことになったのですが、その時に母親同士でも話をしたらしく、じゃあウチも一緒に行こうかという流れになりました。一緒に行った友達は、見学に行ってすぐに「やる!」と決めたのですが、僕は母親に「やってみる?」と聞かれたときにも正直あまり乗り気ではなく、「うーん…いやー…空手か…」と思っていました笑
小鳥:あれ、そうなんですね笑
前田:当時、空手は人を殴ったりするというイメージが強くて、子どもながらに「野蛮なことはしたくないな…」と思っていました。でも、なんとなく流されて始めることになってしまい…。そこから小学校卒業までは、正直そんなに真剣には取り組んでいなかったかもしれません。
小鳥:当初のその気持から全中優勝するまでになったのは、ご自身の中で気持ちの切り替えなどがあったのでしょうか。
前田:中学校に入ると、みんなサッカーや野球などのメジャーな部活に入るじゃないですか。僕もそういう普通の部活に入って普通の学生生活をしたいなと思っていたので、実は小学校卒業を機に空手を辞めると決心していて、親にもそう話していたんです。空手をやっていく上で親にすごく助けてもらっていて、これ以上迷惑はかけられないという想いもあったので…。でも、空手の先生に、中学に入っても空手を続けてほしいと熱心に頼まれて、最終的には「やります」と答えてしまいました。
小鳥:中学校に入っても続けるという報告をしたときには、親御さんも驚いたのではないでしょうか?
前田:そうですね。「え、やるの?」って笑。そんなに真面目に空手をしていなかった自分を見ていたから、続けると知って驚いたと思います。でもその時自分の意志で「やるんだ」と決めてからは、真剣に取り組むようになりました。最初の方は全然ダメだったのですが、一生懸命やっているうちにだんだん成績も出るようになってきて、空手って面白いなと思うことができました。
小鳥:続ける決心をして良かったですね。
前田:はい、本当に良かったです。その後高校まで空手を続けたのですが、新しいことにも挑戦してみたいと考えるようになりました。本当に子供の頃から空手しかしてこなかったので、これから大人になる時に他にも経験を積まなければと思ったのです。空手部を卒業した高校卒業〜大学入学の頃には芸能の道に進みたいという気持ちがあったため、ジュノンボーイに応募したんです。しかし、その後残念ながら落ちてしまい、自分には芸能の道は難しいのかと一度は諦めかけていました。
小鳥:そうだったのですね…。聞いたところによると、ちょうどジュノンボーイに応募した頃に社交ダンスを始められたということなのですが、なにかきっかけはあったのでしょうか。
◆ 社交ダンスとの出会い
前田:いやぁ、大学に入った頃はジュノンボーイに集中するつもりだったので、何もサークルなどは入らないでいました。ただ、もしもサークルに入るとしたら、ダンス系ではHIPHOP、それか演劇関係かなとは思っていました。役者をやっていく上で必要だと考えていたので。ですが、立ち寄った新入生歓迎会で帰らせてくれない方々がいらっしゃって…笑。
小鳥:帰りたいのに…。
前田:帰れない笑。その帰らせてくれない方々が社交ダンス部だったのですが、特に自分のことを目に止めてくださったのが、今回の舞台でもご一緒させて頂いた髙橋莉瑚さんでした。その日から毎日入部のお誘いを頂いて、本当に毎日断ってたんですけど、それでも毎日毎日誘ってくださって。おそらく当時100人くらい部員がいた大きな部活だったので、構内のどこかで誰かに見つかってしまうんです笑。ついにそのお誘いをお断りしきれず、半ば強引に練習会に連れ込まれて入部することになってしまいました。
小鳥:おぉ…そうなんですね。それは高橋莉瑚さんをはじめとする先輩方の粘り勝ちですね。
前田:そうですね。でも実は部活の発表会があった時、社交ダンス部を見て「格好良いな」とは感じていたのです。なので、「やる」と決めたからには頑張ろうと思い、毎日のように練習に参加するようになりました。大学の社交ダンスはほとんどの人にとってスタートラインが一緒なので、絶対に努力した分だけ結果が出ると思い、熱心に取り組みました。入ったときから絶対に一番を取ると誓って練習に励んで、毎日昼休みでも先輩を捕まえて教えてもらっていました。
小鳥:応募していたジュノンボーイと同時進行で忙しい毎日だったと思うのですが、社交ダンスの大会にも出場していたのでしょうか。
前田:はい。1年生で出場した大会では、必ず1種目は優勝という成績を収めることができました。
小鳥:それはすごいですね!そのまま社交ダンスの道に進んでも良かったのではないでしょうか。
前田:いやいや、流石にそれは難しいかと。今回ご一緒させて頂いたダンサーさん達を間近で拝見して、やはりその道のプロフェッショナルはすごいなと思って感動していました。
小鳥:大学生の時の経験が、今回の「サクラガーデンの約束」にも繋がっているのではないかと思います。空手然り、社交ダンス然り、胸を張って特技と言えるものを持っているのは素晴らしいことですね。
前田:そうですね。特に社交ダンスはお仕事をしていても話題に挙がることが多いですね。「社交ダンスしてるの?」ってよく聞かれます。
小鳥:なかなか社交ダンスが特技の俳優さんっていらっしゃらないですからね。日本で唯一とも言えるアピールポイントとして、これからもぜひ社交ダンスを特技に挙げていただけると嬉しいです!
◆ 演劇×社交ダンスの舞台「サクラガーデンの約束」出演へ
小鳥:さて、ここからサクラガーデンのお話に入っていくのですが、社交ダンスの部活はその後辞めることになってしまったそうですね。
前田:はい、コロナの自粛期間と重なってしまい、部活動自体が停止となってしまったことがきっかけです。ダンスは好きだったのでそのような状況でなかったら続けていたかもしれないのですが、大学2~3年生の一番大事な時期に活動できないということが大きかったですね。
また、それと同時期にEXPG STUDIOという事務所が運営しているダンススクールでレッスン生として活動をさせていただくことになりました。ジュノンボーイには落ちてしまったのですが、芸能活動をしたいという自分の夢を叶えたいと思い、決断しました。
小鳥:前田くんがちょうどレッスン生として活動を始めたその頃、自分は「サクラガーデンの約束」の主役ペアを探していました。既にヒロイン役である元宝塚歌劇の星乃あんりさんは既に決定していたのですが、お相手の男性役の選考は難航していました。正直数名の候補の方々がいらっしゃったのですが、ダンスも演技もできて今回のお話しに合った雰囲気の男性というところで自分の中でしっくりくる方がいらっしゃらず、決めきれずにいたのです。
小鳥:そんな時、先ほどお話しに出ていた高橋莉瑚さんから、こんな子がいるよと前田くんのことをご紹介を頂きました。
(高橋さんは現在舞台女優として「アナスタシア」や「ジーザス・クライスト・スーパースター」など数々の有名な舞台に出演を続けており、今回の「サクラガーデンの約束」でも重要な役どころを演じていただいています)
前田:当時、自分はまだレッスン生で一切出演経験などが無かったのに、よくオファーして頂いたなと思っています。
小鳥:写真や映像などいくつかの資料を拝見した時になにか光るものを感じて、この人だ!と即決してすぐに事務所へ連絡をさせて頂きました。
前田:かなりリスキーですね笑
小鳥:いや、公演が終わった今でも良い判断だったと思っています。本当にご出演頂きありがとうございました。
前田:こちらこそ、こんな新人を使っていただき感謝しています。
小鳥:ご出演が決まってからすぐに稽古が始まりましたが、やはり演技とダンスの両立は大変な部分が多かったのではないでしょうか。
前田:そうですね…。社交ダンスもしばらく踊っていなかったので、感覚を徐々に取り戻しながらという感じでした。演技の方も実質初挑戦だったので、正直大変でした。演技のレッスンは受けていたのですが、レッスンの中では1人で演技をすることが多く、実際に役者として活躍されている皆さまと掛け合いをしていくことは自分の中でとても勉強になりました。
小鳥:今回の役者チームはみんなで意見を出し合って、とても熱心で前向きに稽古を進めてくれて嬉しかったです。「役者」チームと「歌手」そして「ダンサー」と、分野の異なるプロフェッショナル同士の絡みがありましたが、それぞれがお互いを尊重して盛り上げて下さり、終始和やかな雰囲気で本当に良い作品になりました。
前田:はい、自分としても、とても楽しい現場でした。ダンサーの方々の中には以前から知っている方もいらっしゃいましたし、総合監督&ダンス指導をして頂いた瀬古薫希&知愛先生や、今回役者としてご出演された金光進陪先生をはじめ日本を代表する有名なダンサーばかりで感動していました。
小鳥:稽古時からチャンピオンダンサーたちの踊りを見られることはなかなかないですからね。
前田:この豪華ダンサー陣の中で踊らなければいけないということはかなりのプレッシャーで、自分は他の人の何倍も頑張らなければいけないと気を引き締めていました。
小鳥:前田くんがすごい集中力で稽古に臨まれていたことを覚えています。その甲斐あって、本番では素晴らしい踊りを披露していただきありがとうございました。
◆ さくらとさくら
小鳥:「仮面ライダーリバイス」の主役が決定したのは「サクラガーデンの約束」の稽古が始まってからだったとお伺いしたのですが、それからすぐにリバイスの収録が始まってかなり忙しかったようですね。
前田:はい、稽古が始まってからしばらくしたところで「仮面ライダーリバイス」の主演が決定して、そこから本番までは更に大変な日々でした。初めての舞台と初めての連続テレビ出演ということで、もう初めてばっかりで何からやって良いのか分からない状態でしたが、なんとか必死についていこうと思っていました。
小鳥:確かに、初めてづくしですね!しかもそれが重なるなんて…!
前田:元々新作ライダーのオーディションは受けると決めていて、サクラガーデンと時期が被ることは分かっていたので、実はお受けするかどうか少し悩んだんです。でも、舞台も経験しておきたかったし、今後のことも考えてプロフィールの「特技」の欄に「社交ダンス」と書きたかったので。大学の部活で少しかじったくらいでは書き辛かったのですが、この機会にしっかりと勉強して、日本のトッププロダンサーの皆さまと同じ舞台に立たせていただくことができれば、胸を張って特技と言えるかなと思い、大変だったとしても並行してやっていくという道を選びました。
小鳥:しかも、これは後から知ったのですが、「仮面ライダーリバイス」の妹役(井本彩花さん)と「サクラガーデン」の相手役(星乃あんりさん)の役名が、両名とも「さくら」というお名前でしたね。これは混乱しなかったですか?
前田:そうなんです!そんなことあるの!?って思いました笑。しかも、「仮面ライダーリバイス」に「ジョージ・狩崎」というキャラクターがいるのですが、「サクラガーデン」にも「ジョージ」と、ちょっと違うけど「谷崎」が出てくるし、言い間違えないかというのが本当に不安でしたね笑
小鳥:似たような名前のキャラばっかりですね!
前田:演じている途中で、「さくら!」いや、「さくら…『さん』」?「谷崎さん!」いや…「『狩崎』さん」?…あれ、どっちだっけ?みたいな笑
小鳥:これは「仮面ライダーリバイス」と「サクラガーデン」の両作品を見てもらえると、前田くんの苦労が分かってもらえるかもしれませんね笑
前田:完全に同時進行で頭の中がぐちゃぐちゃになりながらも頑張りましたので、ぜひ両作品ともご覧下さい笑
◆ 「サクラガーデンの約束」見どころ
小鳥:「サクラガーデンの約束」に出演しての感想はいかがでしょうか。
前田:「サクラガーデンの約束」は、ダンスフロアを舞台に見立てて演技とダンスを見せるという、これまでにあまり見られないシチュエーションでしたが、とても新鮮に感じられて楽しかったです。舞台が広い分のびのびと演技もダンスもできたので、社交ダンスを知らない人にも思い切り踊るダンサーたちの素晴らしさを感じてもらえると思うし、逆に社交ダンスの愛好家の皆様には演技とコラボした舞台を新鮮な気持ちで楽しんでいただけると思います。今話しているうちに色々と思い返していたのですが、こんなにも豪華なメンバーで公演できたのが夢みたいで、自分自身も本当に嬉しかったです。
小鳥:前田くん自身の見どころはありますか?
前田:そうですね、自分自身初めての舞台ということで初々しい演技を暖かい目で見ていただければ笑。あとは、僕が演じている「鶯 端午」という青年が少しずつ成長していく姿と、最後まで芯の通った気持ちをお見せすることができればと思っています。端午は初めはダンスができない設定なので、徐々に上達していくダンスを踊り分けたつもりです。そういうところにも注目して見ていただけたら、より楽しんでいただける作品になるかなと思います。
小鳥:改めて、ご出演頂きありがとうございました。前田くんの素敵な演技とダンス、そしてここでしか見ることのできない美麗な燕尾服姿を、多くの方々に見ていただけたらと思います。
※「サクラガーデンの約束」は9月18日(土)19:00〜、Web配信サービス「Zaiko」にて配信開始(その後1ヶ月間視聴可能なチケット有り)。配信の詳細および視聴チケットの購入はこちらから↓
◆ 仮面ライダーとして、俳優・前田拳太郎として
小鳥:最後に、前田くんのこれからの活動についてお伺いできますでしょうか。
前田:はい。自分は高校生でジュノンボーイを受けている時から「仮面ライダーになる」という目標を立てて、周りの人たちにもそれを宣言していました。しかしそれを最終目標にするのではなく、仮面ライダーを演じさせていただける今をスタートラインとして、今後俳優としてしっかりと活躍していけるようになりたいと考えています。そのためにも、今は仮面ライダーリバイスに全力で、死ぬ気で取り組んでいきます。
有り難いことに周りに素晴らしい役者の方々がいらっしゃるので、演技について皆さまからアドバイスを頂き、盗める技術は全て盗んで、たくさんのことを身に付けさせていただきたいです。自分の強みであるアクションにおいても、その道のプロの方から目の前で指導していただくことで更に磨いていきたいと思っています。今後もずっと、自分の俳優業の原点は仮面ライダーだと胸を張って言えるように、自身を持ってやっていきたいなと思っています。
あ、もちろんこれからも、社交ダンスを踊る機会があれば良いなと思っています!
小鳥:お!仮面ライダーの中で踊るシーンがあったら嬉しいですね。
前田:そうですね!そういったアイデアを取り入れてくださる現場なので、意外と可能性は0ではないかもしれませんよ笑
小鳥:それはますます毎週の放送が見逃せなくなりました!全国の社交ダンス関係者も必見の「仮面ライダーリバイス」は、毎週日曜日午前9:00~、テレビ朝日系列にて絶賛放送中ですので、ぜひご覧ください!そして今後の前田くんの活躍を、どうぞお楽しみに!前田くん、本日はお忙しい中本当にありがとうございました!
前田:こちらこそ、ありがとうございました。これからも頑張りますので、皆さま応援よろしくお願いします!
◆前田拳太郎オフィシャルサイト|LDH
◆「仮面ライダーリバイス」公式サイト|テレビ朝日
◆「サクラガーデンの約束」公式サイト|Audrey
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