「プロダクション尾木」代表・尾木徹さんスペシャルインタビュー

今回スペシャルインタビューにご登場頂くのは、「尾木徹」さんです。

尾木さんは現在、仲間由紀恵さん、AKB48の高橋みなみさん・小嶋陽菜さん・渡辺麻友さんをはじめたくさんの有名タレントが所属する「プロダクション尾木」の代表としてご活躍されていますが、実は慶應大学在学中、数々の競技会で名を馳せた名ダンサーでした。

先日、トッププロとして活躍している奥原怜美先生とペアを組んで出場した「学連OBOG戦」においてラテン・スタンダードともに決勝入賞を果たしており、既に来年の競技会へ向けて始動しているとのことです。

ご多忙の中お二人に時間を頂き、ご自身のダンスについてのお話から、ダンス界の今後についてなど様々なお話を伺いました。

ここでしか聞けない話が盛りだくさんとなっており、正に必見の内容です。

この貴重なインタビューを、どうぞお楽しみ下さい!

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小鳥翔太(以下、小鳥) 尾木さん、はじめまして。怜美先生、ご無沙汰しています。本日はお忙しいところありがとうございました。どうぞ宜しくお願い致します。

尾木徹(以下、尾木) どうぞよろしく。

奥原怜美(以下、怜美) よろしくお願いします!

「駆け抜けた栄光の4年間」


小鳥 初めに、尾木さんと社交ダンスの関係についてお伺いしたいのですが、社交ダンスを始めたきっかけは何だったのでしょうか。

尾木 僕がダンスを始めたのは、まずダンス教室に通ったのが初めですね。

怜美 あ、学連(※大学の競技ダンス部)に入ったのが先ではないんですね。

尾木 学連より先にダンス教室で習い始めていましたね。当時、大学入学後は、夏休み中には車の免許とってダンスを習得するのが必須でしたね。だから僕も大学へ入学したとき、入学金の残りを握りしめて、そのまま地元のダンス教室へ行きました。それがダンスのスタートです。

小鳥 入学金の残りでそのまま…それはすごいですね!

尾木 というのも、当時はダンスパーティーが全盛の時代で、大学のイベントと言えば、どこへ行っても必ずダンパです。だから、ダンスパーティーで踊れなければモテないという雰囲気があったんです。

怜美 今から考えると夢のような話ですね…。では、尾木さんはもともとダンスをやろうとは思っていたんですね。

尾木 そうですね。でもまぁパーティーダンスだから。それでも心得があるのとないのでは違うと思って習いに行ったんです。そしたら、教室に飛び込みで習いに行った時、たまたま担当して頂いた先生がリーダーを探していたんです。そのままの流れでカップルを組むことになりました。

小鳥 え、組んだという事は競技会にも出場されたのでしょうか。

尾木 そう、先生はプロだったのですが、その先生と組んでアマチュアの試合に出ました。

怜美 え!?

尾木 当時は、プロの選手がアマチュアと組んでアマチュアの試合に出ても良かったんですね。ちょうど今僕が怜美先生にお願いしてOBOG戦に出場しているような形で、アマチュアの試合に出ていました。

怜美 すごいですね、そこからスタートなんですね。

尾木 そう。それで、先生から大学でもクラブに入った方がいいよと言われ、当時の舞踏研究会に入部しました。だけどなんだかパートナー運に恵まれなくて…。普通だったら2年の時には固定パートナーになるんだけど、3年生まで毎シーズンごとにパートナーが変わっていましたね。4年生の時にようやく1年間固定パートナーになったんです。その当時通っていたのは水道橋にある「成瀬ダンス教室」で…。そこで成瀬時博先生に指導を受けていました。

小鳥 その時は学連のパートナーさんと組んでレッスンを受けていたのですか?

尾木 いや、まだ決まったパートナーがいなくて色々な方と組んで競技会に出ていました。中には、アマチュアの全日本チャンピオンのパートナーさん等とも組んでもらったりしていました。

小鳥 全日本チャンピオンと!それでは、随分ご活躍されていたのではないでしょうか。

尾木 うーん…、一応2年生の春の六大学戦ではファイナリストとなり、その年の全日本戦でもファイナリストになりました。それからは卒業するまでずっとファイナリストでした。

怜美 え!すごい!なかなか2年生の時からファイナリストで活躍するのは大変ですよね。だいたい3年生から成績を出すというの聞きますけど…。まさに栄光の時代ですね。

尾木 いやいや、たまたまですよ。その後、4年生の春に武道館で開催されたサンケイ戦(今でいう全日本)のアマチュアモダン4種目ラテン3種目に出場しました。その試合はピーターイグルトン(※ブラックプールで開催されるダンス界最大の競技会「全英選手権」を3度優勝しているグレートチャンピオン)の単独ジャッジでした。スタンダードはダメだったんですけど、ラテンはなぜかファイナルに残り2位となる奇跡的結果となりました。単独ジャッジということで、先入観も偏見もなく見てくれたのが良かったのかなと思います。

小鳥 アマチュア全日本2位!正に大活躍というしかないですね…。

怜美 それにしてもスゴイご活躍ですね…。

尾木 あと、当時は全日本戦はNHKが中継していましたね。大きな大会スポンサーも付いていました。

小鳥 あ、そう!自分も昔の日本武道館の試合をビデオで見たことがあるのですが、芸能人の方が多数いらっしゃったり賞品も車一台だったりと、今から考えると凄い規模でしたね。自分が見た大会は岡田真澄さんが司会をされていたような気がします。

怜美 昔は凄いメンバーだったり豪華な賞品だったりしたみたいですね。ちょうどウチのオーナー(石原久嗣先生)が活躍している頃ですかね。確か学連の大会もすごくて、照明だったり生バンドが入っていたりしましたね。

小鳥 へー、そうねんですね。

怜美 あ、確かYoutubeで学連の試合ありますよ。見てみますか?



怜美 会場は後楽園ホールだし、生バンドでライティングなどもしっかりしていて本当にプロの試合みたいですね。

小鳥 本当にダンス界全体に盛り上がりがあった時代なんですね!

「結婚よりも難しい…!?苦難のパートナー探し」


怜美 それにしても、尾木さんはそんなに活躍していてプロに誘われたりしなかったんですか?

尾木 いえ、そんなそんな。当時は学連からプロになる方もほとんどいませんでしたし…。でも、その翌年の武道館のサンケイ戦で優勝したらブラックプールへ行かせてもらえるというオファーはありましたね。しかしながら、卒業したらすぐに今の仕事を始めてしまったので、大学を卒業した途端に踊る機会がなくなってしまったんです。

小鳥 それは残念ですね。その後はアマチュアでも踊っていなかったのでしょうか。

尾木 ええ。一切踊っていませんでした。再開したのはなんと45年後です。

小鳥 再開されたのには何かきっかけがあったのでしょうか。

尾木 先ほどの「学連OBOG戦」実行委員長の川口君から話を頂いたのが再開の大きなきっかけです。もともと川口君は大学の後輩なんです。それで、「これから学連のOBOG戦をやっていきたいので協力してくれないか」という話でした。それで川口君に「もちろん協力はするけど何をしたら良いの?」と聞いたら「踊ってほしい」って言うんだよ。冗談じゃないよ、こっちはもう45年踊ってないんだからさ(笑)。でも川口君いわく、「大丈夫です、年齢制限があって、60才以上の部には3組くらいしか出ません」と。「じゃあどんな踊りを踊っても3位にはなるの?」と聞いたら「そうです。しかもそれは慶応のポイントになります」と言われて。

小鳥 それはちょっと心揺れますね(笑)

尾木 又、それにその頃国際フォーラムで見た「グランドホテル」という舞台上で、西島・向高組の踊りに刺激を受けたこともあり、その誘い文句でちょっと挑戦してみようかなという気持ちになりましたね。それで川口君から鈴木智恵子先生を紹介してもらったのです。

小鳥 あ、そうだったんですね。伊藤靖子先生と向高明日美先生だけだと思っていました。

尾木 ちなみに鈴木先生と出た試合は20数組出場していて、人生初の予選落ちですよ。自分の先輩で当時強かった人たちも全員落ちてしまって、これは見事に騙されたと思いましたね(笑)

小鳥 3組ではなかったのですね(笑)。その後もその先生とは試合に出られたのですか?

尾木 いやそれが、鈴木先生は1度出場した後に体調を崩してしまい、競技会に出場できなくなってしまったんです。そして、又パートナーを探さなくてはいけなくなってしまい、その時に思い出したのが西島先生たちで、明日美先生にお願いしに行ったんですね。でも、当時彼らは現役で、ほとんど日本にいないから難しいという事で、同じ教室にいらっしゃった伊藤靖子先生にお願いすることになりました。

小鳥 ダンス界では「お互いベストのパートナーを見つけるのは、結婚相手を探すより難しい」と言われています。確かに、パートナーを見つけるのはみんな大変ですからね。

尾木 2年間伊藤靖子先生とOB・OG出場後に、カップル解消せざるをえなくなり…

小鳥 またお早かったのですね…。

尾木 その後西島先生が独立してしまったので、明日美先生に恐る恐る相談をさせて頂きましたら、それじゃあ私がということで、ようやくた明日美先生に辿りつきました。

怜美 何年越しかのお願いが叶ったわけですね。

尾木 はい。でも、その後、明日美先生のご結婚が決まり、またパートナーを探すことになるのです。

小鳥 なんだか本当に大変ですね…。そこでついに怜美先生が登場するわけですね。ちなみに、怜美先生はいなくなりませんか?

怜美 私は大丈夫です!いなくなる予定はないですね(笑)

尾木 学生時代から本当にパートナー運がなくて、まともに1年を通して練習した事がほとんどないんです。でも、今回の怜美先生でようやく決着がついて落ち着けば良いなと思っています(笑)



「再びフロアーに立つ喜び」


小鳥 また来年の競技会へ向けてレッスンを続けているとのことですが、どのくらいのペースで行っているのでしょうか。

怜美 今はだいたい週1回くらいですかね。

尾木 競技会の前は週2~3回はやる時もあります。1回のレッスンで必ずルンバ・チャチャチャ・ワルツ・タンゴの4種目を踊るようにしています。

小鳥 そんなに…!本当に一所懸命取り組まれているのですね。

尾木 そう、忙しいスケジュールの中年寄りが頑張っているのに、誰も褒めてくれないんです。(笑)

小鳥 いや、素晴らしいと思います。それはやはり、来年のOBOG戦を目標にという事でしょうか。

尾木 そうですね。

小鳥 ちなみに来年の目標は…、ずばり優勝ということでよろしいでしょうか。

尾木 はい!

怜美 おぉー!頑張りましょうね!

尾木 いや、だって怜美先生が凄いんだもの。やっぱり現役で全日本戦のファイナリストですから気合の入り方が半端ないんです。

怜美 はい(笑)試合になるとどうしてもスイッチが入っちゃうんですよね…すいません(笑)

尾木 レッスンでもそのエネルギーが凄くてね、、、。今も、次の競技会で勝つために新しいルーティンにしなきゃってことになって、いろいろと挑戦しています。

怜美 負けたくないし、やるからには一番になりたいですからね。今回も惜しかったですから、来年は必ず…頑張ります!

小鳥 楽しみにしています。それにしても、競技会に出場するという事は、年齢を重ねていく毎に精神的にも体力的にも大変だと思うのですが、毎年それだけのモチベーションを保てるのは何か理由があるのでしょうか。

尾木 それはもちろん大変ですよ。でもそれよりも、学生時代から45年の歳月を経て、背番号をつけ、慶応の腕章を巻いてあのフロアーにもう一度立つことができたという事が何より嬉しいですね。

小鳥 フロアーに立つ喜び…それは逆に長い時間離れていたからこそ、その喜びをより一層感じられるのかもれませんね。現役の選手たちは忘れてしまいがちな部分ですが、それはとても大切な感覚だと思います。



「ダンス普及のために」


小鳥 そういえば以前、月刊ダンスビュウさんの「今月の顔」というコーナーで尾木さんが特集されていましたよね。その時、「事務所に所属している、例えばAKBの子なんかと僕が組んで競技会に出たら面白い」という話をされていたのがすごく印象に残っているのですが、その件はご記憶にありますでしょうか。

尾木 はいはい、ありましたね。そう、事務所のタレントと出たら面白いという話をしたのは覚えています。それに関連した話なのですが、元乃木坂46でジュニアの日本代表だった市來玲奈さんがいるじゃないですか。彼女がジュニアで競技会に出場しているのも知っていたし、彼女が乃木坂46のメンバーとしてオーディションに受かった時から注目していましたね。例えばああいう子が売れてきて自分の事務所に所属して、社長と競技会に出場したら面白いだろうなと思っていました。あとは、ウチのタレントでいえば仲間由紀恵も琉球舞踊をやっていたので、踊りは上手いですよ。仲間由紀恵が若手のタレントとカップルを組んで出たりしたら面白いでしょ?

小鳥 それは面白そうですね!ぜひ実現してほしい企画です!

尾木 そういう話で言うと、以前、話題作りに早慶戦の審査員として元CoCoのメンバーで今は女優の三浦理恵子を呼んだんですよ。それでスポーツ紙と各関係者を呼んで写真を撮ってもらって、記事にしてもらいました。タレントが動けばマスコミも動きますからね。

怜美 さすが…素晴らしいですね。

尾木 昔からですが、学生やプロ・アマも見てて思うのは、大変失礼なんだけどそういうプロモーションやPRがあまりお得意でないようなんですね。

小鳥 正におっしゃる通りです。もちろんそういう状況を打開しようと色々動いてはいるのですが、なかなか…。なにせ皆「ダンサー」で、その道のプロでないため難しいのです。

尾木 そう、僕ももちろん学生で現役だった時は考えなかったけど、専門職としてこういう仕事をすることになって、やっぱりもったいないなと思いますね。あれだけ実力のある人たちがいるんだから、もっとPRすれば良いのにといつも思っています。だから自分としてはその一助になればと思って、自分自身が試合に出ていくとかタレントを呼んだりして、色々と話題作りをしているつもりです。

小鳥 そう、先日のOBOG戦も、尾木さんが城之内早苗さんを呼んで頂いたおかげで、各所でニュースになっていました、

尾木 彼女は朝早くから来てくれて、NHKから本格的なカメラを借りて、僕の密着をやってくれたんです。こういったものもちょっとでも話題作りになればと思っています。

小鳥 本当にありがとうございます。自分としても、そのように各メディアを利用してより多くの人たちにダンスを広めていくことができれば嬉しいですね。

小鳥 また、率直にお伺いしたいのですが、尾木さんが感じる社交ダンスの可能性とはどのようなところにあるとお考えでしょうか。

尾木 そうですね…、まず今、少子高齢化になってきて、更にネットが普及して、大人も子供もあんまり外に出なくなってきたでしょ。だから、スポーツも含めて本当に楽しめるものが少なくなってきた気がしますね。そういう意味では、上手くいけば社交ダンスが全盛の時代に近づくことができるような方法もあると思っています。

尾木 何でかっていうと、今やディスコも廃れて…あ、クラブは全盛らしいんだけど。僕行ったことないんだよね、クラブ。

怜美 私行ったことあります。なんかこう、リズムを取っているという感じですね。

尾木 そう、お酒を飲んでね。でも、それだけだとあんまり面白くないでしょ。今の若い人たちは楽しみ方が分かってないんじゃないかな…と。あと、ネットばかりで家にこもってしまう。。

小鳥 その点、外に出て体を動かすにはダンスは良いですね。音楽に合わせて思いっきり体を動かせます。あとは、必ずペアで踊るので、お互いに対する思いやりを学ぶことができる点も良いですよね。ネット社会で他人との関係が希薄になった現代の若者たちには良い薬になるのかもしれません。


「ダンススター育成プロジェクト」

尾木 あと、ダンス界の中のことでいうと、ジュニアも育ってはいるとは言いながらも、まだまだ世界レベルには達していない。とにかくもっともっと強くなっていかなきゃだめですね。世界の第一線で活躍する選手を作らなければ!我々の世界もそうですけど、スターが出るか出ないかなんです。ダンス界もスター選手を育成すべきですね。ブラックプールでファイナルに入るとか、そういう人たちが必要。例えばテニスだって、錦織が出てきたらみんな注目するでしょ。あんなにマイナーになりつつあったテニスなのに、錦織が出てきたら深夜の全仏を見ちゃったりする。

小鳥 つい見ちゃいますね…

尾木 でもそういう事なんですよ。スター選手がいたら全然違う。そしてその為には、スター選手を生み出すための「環境作り」をしっかりしなくちゃいけないのではと思います。

小鳥 確かにそこはとても大事ですね。土壌をしっかりしないと良い選手は育たないですからね。ちなみに、尾木さんが考えるスター選手というのは、ある程度競技会で活躍しているという事が前提にありますでしょうか。例えば、ルックスやキャラクターだけが良いというだけのスター選手は難しいでしょうか。

尾木 それは前者ですね。やっぱり試合で強ければマスコミやメディアの需要も多くなるからね。だから、そういう選手を作るために、ダンスの運営団体とかスタジオ経営者とか、OBOGもプロもアマも含めて、全ての人たちが一緒になって協力して、本当に真剣に強い選手を育成していくにはどうしたら良いかを考えないと。

小鳥 団体が分裂していたり揉めたりしている場合ではないという事ですね…。

怜美 実は今、ちょっと色々と…

尾木 いや、ダンス界の問題はもちろん聞いていますよ。でも、問題の詳しいところは分からないので具体的には何とも言えませんが。でも、傍から見ていると内輪揉めしている場合ではないのではと思います…。

尾木 あ、それと、織田先生がテレビ(マツコの知らない世界)に出た時に年収の話をしていたよね。その時言った額はきっと織田先生だからあの額を言えたんだろうけど…これも正直僕らからすると、それしかないの!?と。

尾木 織田御夫妻は、何年もずっと連続して日本チャンピオンで、はっきり言ってダンス界では日本一のスーパースターなわけだから、それなりの収入と待遇を得られるようにしないと。別に織田先生がどうこうではなく、ダンス界のプロ収入自体が低すぎるのではないかな…?しかも海外研修や遠征も自腹を切らなければならないのでは、例えば競技会の賞金だってそうだけど、プロで優勝したってビックリするくらい安いでしょ。やっぱりプロなんだから!プロはお金をもらって何ぼでしょ。プロの方々に夢と希望を与えて欲しいですよね。

小鳥 確かに、例えばトッププロは野球でもサッカーでもゴルフでも億単位の亜稼ぎですもんね。ダンスは統一全日本を優勝して…50万円くらいかな?

怜美 JBDFの選手権で30万円~50万円くらいですかね?

小鳥 そういうところからも変えていきたいのは山々なのですが、先ほどの分裂などの問題もあってか、スポンサーが付きづらい状況になっているように感じます。やはりスポンサードしてくれる企業を募って、より大規模な大会で賞金額も増やしてという方向に持っていければと思うのですが、スポンサー側からしても迷ってしまうみたいです。

尾木 先ず全体の底上げをしないとね!

「なにを成すべきか」


小鳥 最後に、今後のダンス界への想いをお願いします。

尾木 6月22日に東京五輪・パラリンピック組織員会が、開催都市の提案できる追加種目の検討会議を開き、野球、ソフトボール、空手、スカッシュなど8競技団体が書類審査による第一次選考を通過したと発表しました。この中にダンススポーツも含まれていたのは周知の事実ですよね。

そこで問いたいのは、何故「空手」がOKで「ダンス」がNGなのか?この件については、年明けから各団体の動きが活発化し、特に空手は、学生時代に空手部だった菅官房長官を会長とする議員連盟が発足し、安倍首相らに猛アピールしたという。

ダンス業界団体も、3月6日に東武ホテルでWDSFのカルロス・プライターク会長を迎えて記者会見を開き、その後ダンスのオリンピック推進検討会議を設置したとの事ですが、その後の動きをみても「空手」には到底及ばなかったのではないでしょうか。前の項でダンス業界団体や学連はPRが下手だと述べましたが、こういったロビー活動も決して上手いとは言えなさそうです。

今後は先ず、業界が一丸となり、高い目標を設定し、PR活動やロビー活動を継続的に行い、ダンスの社会的地位の向上を図り、ジュニア育成やスーパースターの輩出の為の土台を作り上げることが喫緊の課題ではないでしょうか?

怜美 確かに、団体を一つにするという事も大事かもしれませんが、とにかくダンス界自体の意思を統一することが大切なのかもしれませんね。

小鳥 そうですね、外に出る前に内側をしっかりすることは必要なことですね。最後にとても良いまとめを頂きありがとうございました。

小鳥 本日はお忙しい中、本当にどうもありがとうございました。過去から現在、そして未来のダンス界についての貴重なお話を伺うことができて、とても有意義なインタビューになったと思います。

尾木 こちらこそありがとうございました。

小鳥 怜美先生もありがとうございました。来年のOBOG戦も楽しみにしていますので、頑張って下さい!

怜美 今日はありがとうございました。さぁ尾木さん、早速この後のレッスン、頑張りましょうね!

尾木 はい、怜美先生のパワーに負けないように頑張ります(笑)!

尾木徹さんプロフィール

株式会社渡辺プロダクション在社時にはアグネス・チャン、沢田研二等同社のトップスターの育成、マネージメントに実績を残し、独立後はタレント発掘・育成プロモーションに努める。

会社創立以来、日野美歌・城之内早苗・工藤静香・生稲晃子・CoCo・仲間由紀恵等のタレントを育成し、各々の分野に実績を残す。また、株式会社ルーツ音楽出版を設立し、レコード原盤制作の他、著作権の管理、楽曲プロモーションにも力を入れている。

(社)日本音楽事業者協会に於いては、長年マスコミ広報の担当として肖像権啓蒙活動等に携り、2007年6月より6年間会長を務めた。