「グラフィック・デザイン」について

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 この本は、InDesignのリファレンス本ではありません。
主にこれから、デザイナーになろうとしている人たちのために、
どうやってデザインと仕事をしていくかということに関して必要なことを書いた本です。
 デザイナーはオペレーターではありません。Photoshop、IllustratorあるいはInDesignを熟知したとしても、
それがいいデザインをするということにはつながりません。
 しかし、また、デザインを仕事としていくうえで覚えなければいけないことも多くあります。
広告でも雑誌でも、そこにはいろんな人が参加し、協力し合ってでき上がります。
つまり、デザインは仕事の中のひとつのパーツなのです。したがって共通の言葉やルールがあり、
これを知らないと仕事がスムーズに進行していかないということになります。
 そこでこの本では、基本的なデザインの考え方、実際のデザインのルール、
そして、これから確実にQuarkEXpressにとって替わるであろうInDesignの使い方、最後に出力、入稿の注意点などを
述べてあります。

 グラフィック・デザインというと本来は、イラストレーションも含めて、平面デザインのことを言うようですが、
この本では最終的に印刷されることを目的としたデザイン、つまり雑誌、書籍、パッケージなどの商品、あるいは広告、
カタログ、パンフレットのような販売促進のためのコマーシャルベースのデザインということで話を進めていきます。
 グラフィックデザインというあまりに大きなテーマを語るには私ではかなり役不足であり、
またデザインを文章で語るということ自体がデザイナーとしておかしなことだとも思うのですが、
あまりにも安易なデザイナー志望の若者が多い中、デザイナーとして何10年か経験して思うことを書いたつもりです。
デザインを決定する要素として次の3つがあげられます。形、色合い、そして文字(書体)です。
これらの要素を十分に理解し、自由に扱えるようになることがデザイナーとしての条件であると言えましょう。
 しかし、基礎的なことがわかったからといっていいデザインができるとは限らないですし、
何も知らなくてもいいデザインができるということもまた真実です。
ただいつも、何が新しいか、何が美しいか、そして何が面白いか、何が心を揺さぶるかを考えている、
そのことがデザイナーとしての資質を決める、と私は思うのです。

守屋一於