裂織
(さきおり)

●裂織は古くなった木綿の着物を細く裂き、よりをかけよこ糸にし、織ったもの。たて糸は麻や藤、明治になってからは木綿などが使われている。
●裂織は江戸時代の後期、北前船により日本海側の各地に木綿の古着が流通するようになって、盛んに織られるようになった。農村、山村だけでなく、漁師がイカ釣りなどの漁衣として用いられていた。また、袋や帯などにも織られていた。地方により「さっくり」「さっきょり」などとも呼ばれる。

さっくり

背中やはぎ合わせの部分に藤の太い糸でしっかかりとした補強がなされている。
●下の裏綿部分拡大


幅78cm、丈140cmとかなり大きなもので漁の際のふとん代わりとしても使われていたようだ。かなり重い物だが、波や冷たい風をよく防いだ。

裂織

●産地:たぶん新潟県
素材:木綿の裂織(白い部分)がだんだんとボロになると、木綿のあて布をしたり、刺し子を施すなどして、補強し使い続けた。

さっくり

●産地:京都府丹後半島中浜
カラフルな木綿を使った「中浜」の典型的な裂織。漁衣として用いられた。

つうり

●産地:石川県能登半島
しな布に「つうれ」、紙布に「つづれ」と呼ぶ物があるが、それと似てこのようなカタチの野良着の、その地方特有の呼び方と思われる。


いとさっくり

●産地:京都府舞鶴
藍染の色調が何ともいえず味わい深い。明治から昭和初期まで織られていた。