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奈良晒と越後縮の糸
原料・苧麻の繊維から見る奈良晒と越後縮 吉田真一郎 はじめてその裂(きれ)を手にしたときの感じは、今となっては思い出せない。何かを思ってその裂に近づいたのかもしれない。それは小さな縞木綿だった。色に引かれたのだったろうか。今もときどき取り出して眺める。 |
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越後では室町時代に越後青苧座(あおそざ)が設けられ、三条西家を本所として青苧の販売を独占していた。その後、越後の上杉氏の会津、米沢への転封によって、東北での青苧の生産が盛んになっていった。奈良晒の原料の青苧は、この東北から移入されていたのである。 一方越後でも、寛文年間(1661〜73)に、それまでの越後白布に改良を加え、緯糸に強撚糸を織り込む縮布を作りだした。 この越後縮も、奈良晒と同じく、米沢、最上、会津など東北地方の青苧を原料としていたのである。 ここでは、同じ東北の苧麻を用いる越後縮と奈良晒の繊維質の特徴や違いを、繊維検査を通して明らかにしてみたい。 |
![]() 水浅葱麻地木目文様火事装束 ![]() 朱印部分 |
![]() 花浅葱麻地覆 ![]() 布地拡大 |
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●糸の断面・側面を比較する●奈良晒の繊維●奈良晒の拡大●越後縮みの繊維
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